日本での人工妊娠中絶のケース
人工妊娠中絶、一般的には「中絶」と呼ばれていますね。
中絶とは、妊娠後、手術によって胎児や付属物を母体から排除することを意味します。
胎児も命です。
中絶に反対する意見が多いとは思いますが、母体に死の危険があるときなど、人工妊娠中絶がやむを得ないときもあるのです。
しかし、むやみや人工妊娠中絶は考えものです。
人工妊娠中絶を行えば、母体の支給に大きなダメージが残ってしまい、また、人工妊娠中絶後、何らかの細菌感染などによって、妊娠が不可能になるケースもあるのです。
したがって、最近では10代の女性の人工妊娠中絶が多くなってきているようですが、それだけ自分の体に負担をかけており、将来的に大きなダメージを負っているのです。
日本国内では、母体の安全が重視されるケースなど、特殊なケースでのみ、
人工妊娠中絶を許可しています。
人工妊娠中絶に関しては意見が分かれるところですが、共通して言えるのは、むやみな人工妊娠中絶だけは止めた方が良いということです。
海外での人工妊娠中絶の実情
人工妊娠中絶は、母体の安全を守る時などのケースに限り、日本でも認められています。
では、海外の人工妊娠中絶の実態はどうなっているのでしょうか?
私は4年間、ニュージーランドに住んでいました。
実は、この4年間の間に10回ほど、人工妊娠中絶の医療通訳をした経験があります。
本当に嫌な仕事でした。
ニュージーランドにワーホリなどのビザでやってきて、海外生活の中で、おおらかな気分になっていることは理解できます。
しかしそれでも、人工妊娠中絶をして良いなんてことは絶対にありません。
また、アメリカの場合はどうでしょうか?
アメリカは連邦政府なので、細かい法律などは州によって異なります。
ある州では人工妊娠中絶が認められており、また、ある州では認められないケースもあります。
さらに、人工妊娠中絶は、認められている地域でも妊娠3ヶ月以内の場合に限定されています。
それを超えると、人工妊娠中絶による母体への危険が高くなるためです。
ヨーロッパ諸国では、人工妊娠中絶が認められていないケースが多く、特に、キリスト教が国教である国では認められない場合が多いでしょう。
そもそも、キリスト教では人工妊娠中絶を固く禁じており、アメリカのブッシュ大統領も、人工妊娠中絶の反対論者として有名ですね。
人工妊娠中絶の現場と実情
私は4年間ニュージーランドに住んでいました。
この4年間の間に10回ほど、日本人女性の人工妊娠中絶の医療通訳をした経験があります。
医療現場では、難しい英語の単語が飛び交うため、医療通訳を付けるのが一般的なのです。
しかし、妊娠させた彼氏が通訳を務めることはできません。
人工妊娠中絶は、女性の意思によって決めることができるものであり、男性の意思は反映されません。
したがって、女性のほうが人工妊娠中絶を拒否したとしても、彼氏のほうが、「人工妊娠中絶をします!」と、ウソをつくケースがあるためです。
では、実際の人工妊娠中絶の現場ですが、非常に殺風景な感じがするものです。
一度に10〜15人ほどの人工妊娠中絶を行うため、女性たちはまず、大きな病室に案内されます。
その間、付き添いの男性や通訳の人は、待合室で待つことになります。
大部屋では女性の皆さんが種々次に着替え、麻酔がうたれた状態でベッドに横たわっています。
一人の人工妊娠中絶に要する時間はわずか15分程度です。
中絶が完了すると、女性は車椅子に乗って病室に戻ってきて、2時間ほど休憩した後に退院します。
その後、なんらかの異常が見られたなら病院に相談することになるのですが、一つの尊い命が奪われたわりには余りにも事務的だったのを覚えています。